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ニュース / 業界動向Jun 26, 2026Digiday

Unileverのクリエイター施策を支える仕組み

Unileverは、クリエイターを単なる媒体や一回限りの取引先ではなく、新しいマーケティングモデルの中核として扱っている。Vaselineの施策では、利用法を広めた初期のクリエイターと商品を共同開発し、売上の15%を還元する仕組みを導入した。成果測定では話題化、検索行動、売上、投資対効果を分けて見ており、人工知能は大量データの整理と人間の判断を支える役割に置かれている。

Unileverのクリエイター施策を支える仕組み

Digidayが、消費財大手Unileverの美容・ウェルビーイング領域におけるクリエイター活用の体制を取り上げた。Unileverは2025年、媒体予算の半分をソーシャル媒体に投じ、インフルエンサーマーケティングへの投資を増やす計画を示していた。

クリエイターを媒体ではなくマーケティングモデルとして扱う

Unileverの美容・ウェルビーイング領域でデジタル、ソーシャル、人工知能変革を統括するSelina Sykes氏は、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2026で収録されたDigidayのポッドキャストに出演した。

Sykes氏は、インフルエンサーを媒体や取引として見ることはできないと述べた。Unileverの方針では、クリエイター施策は新しいマーケティングモデルの一部として位置づけられている。

Vaselineでは発信者を商品開発と売上配分に組み込む

Vaselineの「Vaseline Verified」施策は、コミュニティから生まれた利用法を起点に展開された。Unileverはその流れを発展させ、2026年に「Vaseline Originals」を始めた。

この取り組みでは、2008年ごろまでさかのぼり、Vaselineの使い方や工夫をオンラインで早期に発信していたクリエイターを探し出した。Unileverはそのクリエイターと協業し、投稿で広がった利用法を商品に組み込んだ。

報酬設計も一回限りの投稿費ではない。対象商品の売上の15%が、協業したクリエイターに支払われる仕組みになっている。

成果測定は話題化、検索、売上を分けて見る

Unileverは、話題化を成果の先行指標として扱う。先行指標とは、最終的な売上結果より前に、反応の兆しを把握するための数値や動きのことを指す。

一方で、話題化だけでは販売実績を判断できない。Sykes氏は、真の成果指標として売上と投資対効果を見る必要があると説明した。

検索行動も測定対象に含まれる。通常の検索エンジン最適化に加え、人工知能エンジン最適化、つまり生成人工知能や人工知能検索の回答に見つけられやすくする考え方も含めて、ブランド認知や購買意向への影響を確認している。

人工知能は人間の判断を支える役割を担う

Unileverの体制では、人工知能が大量のデータを整理し、人間が扱える形に要約する役割を担う。そこに人間の判断、洞察、創造性を加えることで、キャンペーンの意思決定や革新につなげる。

Sykes氏は、人間が担当する領域と機械が担当する領域を単純に分ける考え方ではないとした。重視しているのは、人間が技術を使って能力を高めるという関係だ。

What this means

Unileverの事例は、クリエイター活用を広告枠の購入や単発投稿に閉じない体制として整理している。初期の投稿者を特定し、商品開発と売上配分まで組み込む一方、成果は話題化だけでなく検索、売上、投資対効果で確認する。人工知能は判断を置き換えるのではなく、データ整理を通じて人間の洞察や創造性を補助する位置づけだ。